乳酸菌って体にいいの?
◇悪玉菌抑え、腸内環境を整える--食物繊維で腸の働きを活性化
「乳酸菌」と聞いて、みんなは何を思い浮かべますか? 乳酸菌は、ヨーグルトや乳酸菌飲料、チーズ、みそ、しょうゆ、漬物などを作るときに利用されている細菌です。乳酸菌はおなかに良いと言われますが、どうしてなのでしょうか。乳酸菌と健康について考えてみました。<山根陽子>
乳酸菌は、ブドウ糖などから、乳酸や酢酸といったすっぱい酸を作ります。自然界、ヒトや動物の体内などにいる身近なものです。
◇腸には1000種類の細菌すむ
ヨーグルトなどを食べて腸の中に乳酸菌が入ると、もともと腸内にいた善玉菌(体に良い乳酸菌やビフィズス菌など)が自ら増えていきます。これらの菌は酸を作るため腸内を酸性に保ち、悪玉菌(体に悪い黄色ブドウ球菌など)が増えるのを抑えます。私たちの腸内には、善玉菌、悪玉菌、中間的な菌(大腸菌など)を合わせ、千種類以上もの細菌がすんでいます。善玉菌の力が悪玉菌より強い状態にする、つまり腸内環境を整えるのが乳酸菌の最も大きな働きです。
乳酸菌が増えると、次のような効果があります。
(1)病原菌をやっつける力を高める
体の中に入ってきた病原菌をやっつけるのは、血液などの中の白血球です。乳酸菌は白血球を刺激して、働きを活発化させます。
(2)便秘や下痢を防ぐ
大腸には小腸で消化された残りが送られてきます。これが便のもとです。大腸の動きが悪くて長くとどまり、水分が吸収されすぎて固くなるのが便秘の原因です。また大腸の水分吸収の働きがうまくいかないと下痢になります。
腸の中に乳酸菌がたくさんいて、酸性の状態になると、腸の動きが活発になります。大腸が元気に働けば、正常に水分を吸収し、消化された残りを正常に送り出すので、便秘や下痢にはなりません。
(3)コレステロールが増えるのを防ぐ
コレステロールは脂肪の一種です。増えすぎると、血管が詰まる原因になります。
肝臓にあるコレステロールを使って、胆汁酸という脂質の吸収を助ける物質が作られます。乳酸は胆汁酸にくっついて、便といっしょに体の外に出す働きがあります。乳酸菌が胆汁酸を減らすと、胆汁酸を補おうと肝臓のコレステロールが使われます。この結果、体内のコレステロールが減ります。
毎日
の食生活で
乳酸菌
を取ろう
このほか乳酸菌は、アレルギーを抑えたり、血圧を下げたり、肌を美しくする効果などもあります。
ただ、善玉菌を多くして腸内環境を整えるために一番大切なのは食生活です。取りすぎると悪玉菌が増える脂肪やたんぱく質を適量にし、腸の動きを活発化させるために野菜など食物繊維のある食べ物を取りましょう。食事の補助的なものとして、乳酸菌の豊富な食べ物(ヨーグルトなど)を一日二〇〇グラムをめどに毎日取るように心がけたいものです。
毎日小学生新聞 2006年10月4日
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悪玉(あくだま)/恶人,坏蛋 <=> 善玉(ぜんだま)
細菌(さいきん)、乳酸菌(にゅうさんきん)、悪玉菌、善玉菌
抑える(おさえる)/压制,抑制→怒り(いかり)を抑える;費用を10万円以下に抑える
整える(ととのえる)→夕食(ゆうしょく)を整える;彼女は居間を整えて客を待った。
食物(しょくもつ)、食品(しょくひん)、食べ物(たべもの)
「・・・」と聞いて、みんなは何を思い浮かべますか?
ヨーグルト/酸奶
チーズ/奶酪
みそ(味噌)/酱
漬物/腌菜
ブドウ糖(とう)
すっぱい(酸っぱい)/酸(的味道)
もともと/同原来一样;原来
→だめでもともとだ/不行也没什么
→ここはもともと海だった/这里原来就是海
自ら/自己
保つ/保持,维持→温度を摂氏(せっし)20度に保つ。秩序(ちつじょ)を保つ;若さを保つ
つまり/总之,就是说
最も大きな働く/最大的作用
やっつける/干完,干掉,杀掉
高める/提高
活発(かっぱつ)/活泼,活跃 → 活発な子供;妹は活発な性格だ。
下痢(げり)/拉肚子,腹泻
防ぐ(ふせぐ) →病気を防ぐ;火を防ぐ
残り(のこり)/残余
とどまる(留まる)/停留
固い(硬い、堅い、かたい)/硬
コレステロール/胆固醇
詰まる/堵塞 →風で鼻が詰まっている。
くっつく/紧贴在一起,附着,紧跟着,紧挨着
→彼女はとうとう彼とくっついた。/她终于和他同居了。
減らす(へらす)⇔増やす(ふやす) 【他五】
減る(へる)⇔増える(ふえる) 【自】
補う(おぎなう)/补充,补偿
アレルギー/过敏症
ただ/但是,不过
めど(目処)/目标
posted on 2006-10-09 11:13
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